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【转】日站同人文

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IP属地:四川1楼2012-12-19 20:01回复
    ブルー・ラグーン
    港町で酒场なんかをやっていると、それはもう色々な客が访れる。常连と言えばやはり船乗りなのだが、観光客や旅人や冒険者もかなり多い。
     今夜などは特にそうだ。明日の朝にボルン行きの船が出るということで、店内は食事やら雑谈目的の客で盛况だった。だからと言って大混雑というほどでもないのは、ここが极めて小さな町だからだ。店が小さいのではない。决して。
     夜も更けると来客が减ったので、私は一息つこうとグラスを取り出した。自分用の酒を作るためだが、ふと目线を前に投げた。
     目の前のカウンター席には服装で冒険者と分かる者が何组かいたが、私は中でも话しやすそうな二人连れに声を挂けた。
    「お兄さんたち、何か作るかい?」
     急な申し出に彼らはきょとんとしたが、すぐに简単なものを注文してくれた。先ほどからさりげなく観察していたのだが、话题の中に「ギルド」という単语が出てきたので冒険者なのは确実だ。
     ただその割に屈强な印象はなかった。向かって左に座る金髪の青年はかなり细身で、身のこなしや言叶遣いからしてどこかの金持ちの坊ちゃんという印象だった。おまけに女性に騒がれそうな美男子である。
     もう片方のバンダナの青年は比较的がっしりしているが、それでも船乗りには负けている。ともあれ、友人と楽しそうに食事をする様子は、主人としてはとてもありがたいものだった。二人とも明るく感じの良い青年に见えた。
    「耳に入って来たんだが、君たちはギルドの?」
     冒険者に憧れていた时期もあるので、私はよくこうやって割り込んでは话を闻いていた。
    「そうです」
    「そうだよ」
     同时に返事が来た。仕事内容を问うと、主に魔兽退治とガードマンで、デュシス地方をずいぶん歩き回ったという。
    「はあ……すごいねえ、地方一周だ」
    「だろ? 散々こき使われたけど、ようやく明日の船で帰れるんだ。あー、长かった」
     バンダナの彼は少々怪しい吕律で言った。
    「アヴィン、嬉しいのは分かるけど、三杯までだからね」
    「分かってるよ。酒场に来るといっつもそれだよな、マイルは」
    「溃れた君を置いてってもいいなら、いくら饮んだっていいんだよ」
     バンダナの彼がうっ、と呻いた。あまり强くないらしい。
     金髪の彼はマイル君、バンダナの彼はアヴィン君というらしい。「アイメル、元気にやってるかな」
    「手纸だと元気そうだったけどね。母さんが色々世话焼いてるのが目に浮かぶよ」
    「はは、俺としちゃありがたいよ」
    「なんだい、恋人か?」
     女性の名前が出てきたのですかさず突っ込んでやるが、
    「违う违う、妹だよ」
     当てが外れた。彼は妹がいかに可爱らしいかを友人と私に讷々と语り、三杯目を饮み干したところでぐったりと头を垂れた。
    「アイメル……兄ちゃん、今帰るからなー……」
     颜色は変わらなかったのだが、やはり弱い。彼はうつ伏せになると、すっかり眠る体势になってしまった。
    「ありゃ、三杯でも多かったか」
     金髪の彼は失败したな、と軽く言い、椅子に挂かっていた自分のマントを眠りこけた友人に挂けてやっていた。こういう事态に惯れているのだろう。
    「えーと、マイル君でいいかな?」
     连れが寝て暇になったに违いない。私はこれ幸いとばかりに话し挂けた。
    「はい?」
     彼はこちらを见上げた。名は合っていたようだ。そういえば确か似たような名前の冒険者が主人公の小说があったが、まあ偶然だろう。本のモデルになるには少々若すぎる。
     目が合って気付いたが、彼は今时珍しいほどの、鲜やかな碧眼の持ち主だった。
    「良かったら、旅の话を闻かせてくれないか?」


    IP属地:四川2楼2012-12-19 20:04
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       彼は嫌な颜一つせず、仆で良ければ、と颔いてくれた。
       これが当たりだった。彼の话はまるで冒険小说のように兴味深く、またエル・フィルディン外の情势についても専门志を购読しているこちらが勉强になるほどだった。要人のガードをする际は话し相手になることもあるため、それなりに知识が必要なのだそうだ。
       闻けば马车や船での移动中は本ばかり読んでいるから、友人に本の虫だと呆れられていると言う。本で知识を得、旅で経験を积んでいるわけだ。素晴らしい。
       しかし酒についてはあまり知らないと言うので、久し振りに酒の蕴蓄を始めてしまった。「――ああ、いかんいかん」
       一通り讲釈を垂れた后で彼のグラスが空になっていたことに気付く。
      「すまんね、つい长话をしてしまった」
      「いいえ、こちらもすごく勉强になりました。色々试したくなっちゃいますね。リキュールってこんなに数が多かったんだ」
       とまあこのように闻き上手なので调子に乗ってしまったわけだ。诧びも込めて新しいカクテルを出し、これも奢りだと言ったら地狱耳の常连が「何十回通っても奢られたことなんかないぞ!」と野次を飞ばしてきた。奢られたきゃ知性を持って来いと返してやったが。
      「わ、绮丽ですね。海の色だ」
       出されたカクテルを见てマイル君が言った。
      「君の目を见たら、ついね。ブルー・ラグーンというんだ」
      「へえ、青い目で得しちゃったな。この色はどうやって出してるんですか?」
      「これはブルー・キュラソーの色だよ。だけどメインはウォッカだよ。まずね――」
       作り方を说明しようとした时、入口の方でわっと歓声が上がった。
      「ユリアだ!」
      「おおユリア! 久しぶりだなあ」
       入ってきた美しい女性へ客が一斉に声を挂ける。彼女が来るのは恐らく一ヶ月ぶりだろう。毎日のように通ってくれていたのだが、最近はとんとご无沙汰だった。
      「すごい、大人気ですね」
      「そうとも。まあ、见てな」
       彼女――ユリアは少し困ったように微笑んで、カウンターにいる私に目配せをした。歌って良いかという意味だ。断る理由などあるわけがないので深く颔く。
       ユリアは着ていた毛皮のコートを脱ぐと、黒髪を翻し优雅に一礼した。夜空のようなネイビーのワンピースから覗く脚が美しい。歌う前からほうと溜息が闻こえた。
       水を打ったように店内からざわめきが消え、やがてゆったりとバラードが流れ始めた。华奢な见た目からは想像できない、低く、艶のある声。ユリアが得意とする歌だ。海外の言叶なので意味は分からないが、离れ离れになった恋人を想う女性の歌らしい。
       気付けばマイル君も彼女の方をじっと见つめている。あの容姿と歌声にやられない奴などそうはいまい。
      「ユリア・コーネル。正式にうちで歌って欲しいんだが、好きな时に歌いたいと振られ続けていてね。いい声だろう」
       私は小声で言った。
      「本当ですね……。これが子守歌だなんてもったいないな」
       彼は眠っている友人の方をちらりと见て言った。确かに。
       曲が终わると、ユリアは拍手と歓声に包まれた。この人気なのでやはり雇いたいのだが、今の彼女は无理だろう。
       彼女は口元に笑みを浮かべながら、周りの客に视线を滑らせた。品のない言い方をすれば品定めである。彼女は毎回歌った后に自分の気に入った客と一绪に饮むのだ。
      「ユリア! 今日こそは俺と爱を语ろう!」
      「バカ、お前は语れるのは海と酒の话だけだろ」
      「じゃあ谁ならいいんだよ」
      「もちろん俺だよなー!」
       客は必死に呼び挂ける。彼女はこういう声を上げない男を选ぶのだが、常连のくせになかなか分からないらしい。


      IP属地:四川3楼2012-12-19 20:04
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         视线が流れ、やがて私と目が合った。彼女はうっそりと微笑み、こちらへと足を向けた。
         私と目が合ったということは、マイル君も目に入ったということだ。もしやとは思っていたが、案の定目に叶ったらしい。
         彼女はカウンターまで歩いてくると、少し首を倾げた。
        「お邪魔してもいいかしら?」
         これにはマイル君も惊いたらしく、目を丸くした。
        「え、あの……あちらの方々は?」
         常连客のことだろう。何连败目かの彼らは悔しげにテーブルを叩いたり酒を煽ったりしていた。
        「ああ、ユリア……」
        「ちくしょう、やっぱり颜か! 颜なのか!」
        「どこの马の骨だか分かんねえ奴とおおお」
         悲鸣が上がっている。不备だが男が颜だけだと思っているから駄目なのだ。あと、ギルド所属という时点で“どこの马の骨だか分からない奴”ではない。
        「いいのよ、あの人たちとはいつでも会えるから」
         ユリアがくすくすと笑いながら言った。
        「なるほど。それなら喜んで。友人が起きるまでで良ければ、お付き合いします」
        「ふふ、良かった。――マスター、それと同じものくれる? 绮丽ね」
         ユリアはするりと滑らかな动作でマイル君の隣に座り、彼のグラスを指した。彼女は髪と同じく瞳も漆黒だが、その分青いカクテルがよく映える。
        「歌、聴いてくれた?」
        「もちろん。素敌でした、とても」
        「うふふ、どうもありがとう。でもお友达は溃れちゃったのね」
        「ああ……すみません、いつもより回るのが早かったみたいで。浮かれてるからかな」
        「浮かれてる? 何かいいことでも……ええと」
         美男美女が自己绍介し合うのを、私は微笑ましく见守った。人と人の出会いに立ち会える。これが酒场のマスターの醍醐味だ。今回は特に目の保养になる。
        「マイルさんと、アヴィンさんね。见たところ、冒険者さんかしら」
        「そうです。仕事が一段落したので、明日の船で帰るんですよ」
        「あら、じゃあ彼女さんが待ち诧びてるわね」
         ユリアが私と似たようなことを讯く。マイル君は手を振ってから、マントに包まれた友人を指した。
        「いいえ、残念ながら。こっちはいますけどね」
        「あれ、妹じゃなかったのかい?」
         つい话に参加してしまった。
        「両方いるんですよ。そういえば、恋人の方はユリアさんに似てるかも知れないな」
        「へえ……そうなのか」
         まったくもって意外だ。いや、アヴィン君に失礼か。
        「あなたはいないの? 本当に?」
        「本当ですよ。フラフラしてるからかな」
         マイル君はそう言って笑った。だがユリアの気持ちは分かる。先述したが、彼はこの店にいる谁よりも美男子であるし、そもそもフラフラしているのはそこの友人も同じはずた。
         话した限りでは性格に难があるとは思えないので、相当ガードが坚いか面食いか、または何か特别な理由――実はフィルディン王家の者だとか――があるかだ。
        「ユリアさんは? 実はマスターとだったり」
        「やあだ、年上は嫌いじゃないけど、ここまでいっちゃうとね」
         ユリアはからからと笑った。
        「……そりゃどういう意味だい、ユリア」
        「そのまんまよ。娘さんが结婚するって泣いてたじゃない」
        「泣いた覚えはないぞ!」
        「お爷ちゃんになる日も近いわね」
        「…………」
         私たちのやりとりを见て、マイル君が楽しげに笑う。「……やっぱり、新しい恋しなくっちゃ」
         ユリアは目を细めて呟いた。切なげな瞳に少し迷ったが、思い切って问う。
        「ロレンスから、连络は?」
         ユリアは首を振った。
        「……ないわ。半年も放っておかれたら、理由には十分よね」
         别れる理由、ということだろう。
        「ロレンス?」
         知らない名前が出てきたからだろう、マイル君はユリアと私とを交互に见た。话しても良いかとユリアに目で讯ねると、彼女は肩を竦めた。良いようだ。
        「ユリアの幼なじみだよ。船乗りの息子なんだが、冒険者になる梦を谛め切れないと言って、半年前に出て行った」
         私は极めて简単に话した。


        IP属地:四川4楼2012-12-19 20:04
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          火照った颜に夜风が心地良い。もう少し时间があれば散歩したかったが、アヴィンがこんな状态じゃ无理だろう。
          「よいしょっ、と」
           掴んでいるだけでは心许ないので、仆はアヴィンの腕を肩に乗せた。体温がずいぶん高い。冬が近付いて大分冷えてきているのに、今はマントもいらないくらいだ。
          「……なあ、良かったのか、さっきの人」
           アヴィンがぼそりと言った。言动はしっかりしているから、三半规管以外は无事なのだろう。
          「ユリアさん?」
           彼がうん、と颔く。舌足らずなせいでやけに幼く闻こえる。
          「お前と、もっと话したかったんじゃないかな」
          「そう? だったら光栄だな。まあ、ちゃんと相手がいるみたいだったけどね」
          「……でもさ、ロレンスって、あれだろ」
           仆はアヴィンの颜を见た。
          「惊いた、闻いてたんだ」
          「梦うつつだけどな。――确か、初心者のくせに手配魔獣を舐めて挂かって……」
          『返り讨ちに遭った身の程知らず』
           図らず声が揃って、仆たちは忍び笑いをした。
          「言わなかったんだな、ユリアさんに」
           ギルドは他の支部に応援を頼むことも多いため、依頼内容を共有している。だから基本的にはどの地方にいても王都の依頼を参照することができる。とはいえ自分に関系のない依頼まで见ることは稀で、普通は阅覧すらしない。
           ただしロレンス氏の场合は别だった。ギルドの受付が面白がって仆たちにニュースだと伝えてきたのだ。曰く――王都のギルドに志愿して、试験一発目で斥候鸟の大军を一人で倒すと大口を叩き、见事返り讨ちに遭った身の程知らずがいるらしい――それが彼だった。仆らも似たようなことをしたなと懐かしく思ったものだ。
           ロレンスという名前と王都のギルドと闻いて、仆はすぐにピンと来た。こっぴどくやられて全治二ヶ月の大怪我をしたが、命に别状はないらしい。悪运の强い人だ。
          「悩んだんだけどね。でも连络しないってことは、隠してるんじゃないかと思って」
          「まあ……カッコ悪いからなぁ」
          「あはは、确かにカッコ悪いよねぇ」
           彼は冒険者になって堂々と凯旋したかったに违いない。それを思うと同情を禁じ得なかった。
          「言わないで正解かもな。俺なら隠しとく」
          「うん、仆も」 そんなことを言っているうちに宿に辿り着いた。仆はアヴィンを部屋に连れて行き、水を持ってくるために洗面所へ向かった。格安の宿なので各部屋には付いていないのだ。
           饮ませる前に眠っちゃうかもな、と思いながら部屋に戻ると、アヴィンはベッドに横になってはいたが、ぱっちりと目を开けていた。天井を凝视しているので何かあるのかとつられて见てしまった。あるのは染みくらいだったが。
          「はい、水」
           起き上がったアヴィンに水の入ったグラスを渡す。彼は礼を言って受け取り、ごくりと一口饮んだ。
          「……なあ、マイル」
          「ん?」
          「さっき、言われてたろ。本当に恋人いないのかって」
           アヴィンは残った水を见つめながら言った。
          「ああ……うん、言われたね」
          「今までも、何回か言われてるよな。作らないのか?」
          「うーん……」
           何か考え込んでいると思えば仆のことだったらしい。もうすぐ可爱い妹や恋人に会えるというのに难仪な性格だ。ただ気に挂けられて嬉しくないと言えば、もちろん嘘になる。
          「今がすごく楽しいからね。特别欲しいとは思わないよ」
           仆は軽く言った。纷れもない事実だった。
          「……でも、俺だってお前にいないのはおかしいと思うんだよ、本当に。とか言っても、そう思ってる俺がこんな风に酔っ払って、面倒挂けてるんだよな……」
           アヴィンはぽつぽつと言った。やけに気弱だ。仕事で疲れたところにアルコールが入ったからだろうか。
          「面倒だと思ってたら、十年以上も一绪にいないと思うんだけどな」
          「……それは、お前が优しいからで」
           彼は时々、仆をこうやって持ち上げては自分を卑下することがあった。仕事の合间に何かあったかと考えてみても思い当たらないから、やっぱり酒场でのことが原因なんだろう。仆のミスだ。寝かせておきたかったから居座っていたけど、さっさと帰れば良かった。
          「あのね、言わせてもらうけど」
          「な、なんだ……?」
           仆が溜息混じりに切り出すと、アヴィンはびくりと肩を震わせた。こういう时だ、彼が年下なのだと痛感するのは。まったく、长い间一绪にいるのだからいい加减分かって欲しい。
          「これは仆の趣味なんだよ」
           アヴィンはきょとんとした。
          「へ……? 酔っ払いの相手がか?」
          「违う、君の相手がだよ。十年前からの仆の趣味。読书以外の」
          「しゅ、趣味?」
          「そうだよ。だから、できれば夺わないでくれるとありがたいんだけど」
          「…………」
           アヴィンは见开いていた目を细め、ばったりとベッドに倒れた。はは、と笑い声がした。
           良かった、笑った。
           彼の言うように仆が本当に优しいのなら、酒场でユリアさんの话を夜が明けるまで聴いていただろう。ともすれば、ロレンス氏の情报の知りうる限りを伝え、王都のギルドに连络するなりなんなりするべきだったかも知れない。
           でもそれをしなかったのは、仆たちが明日船に乗ってウルト村へ帰り、アヴィンがアイメルやルティスや、村の人たちと会うことが最优先事项だったからだ。
          「それにさ、爱情は无理に作るんじゃなくて、ゆっくり育んでいくものだろ? 君とルティスみたいに」
          「は、育むとか言うなよ」
           アヴィンはぽっと赤くなった。
          「お前だって……そうだ、シャノンはどうなんだよ」
           反撃されてしまった。途端にあのテンションの高さを思い出して、ほんの少しげんなりする。シャノンには悪いけど。


          IP属地:四川6楼2012-12-19 20:04
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            「シャノンかあ。可爱いんだけどね」
            「妹みたいなもんか?」
             アヴィンが言うが、妹といえば彼から散々闻かされたアイメルのイメージなのだ。彼女とシャノンを重ねるのは难しい。
            「妹というか……仔犬かな? 小动物」
            「お前それはちょっとひどいぞ」
             真颜で言い返された。そうだろうか。
            「赈やかで楽しそうだけど、老后は静かにお茶でも饮んで暮らしたいしね」
            「老后ってお前……。でも分からないぞ。あいつも将来は大人しくなるかも……」
            「そんなシャノン、想像できるかい?」
            「……できないな」
            「あはは、だろ? あれが彼女の长所なんだよ」
            「うーん……でもなあ……」
             彼の口调がゆっくりになってきた。眠いのだろう。
            「まだ考える时じゃないってことさ」
            「……あ、もしかしてお前、実はアイメルを……」
             仆は呆れた。
            「あのね、そんな危ない桥は渡らないよ」
            「そっか……。でも、お前なら……」
            「……もういいから、お休み、アヴィン」
             やがて、数分も経たないうちに寝息が闻こえ出した。仆は彼の足元に丸まった毛布を広げると、大の字になった彼に挂けてやった。マントの次は毛布か。子供みたいだ。いや、仆がやりたいだけだけど。 アヴィンとは反対に、仆は大分饮んだにも関わらず异様に目が冴えていた。
             头の中で自分の言叶が反刍される。
             ――まだ考える时じゃない。
             でも、いつかは考えなければならない时が来る。両亲は何も言わないが、きっと待っている。仆が心に决めた女性を连れてくるのを。
             それに、アヴィンにはすでに待っていてくれる人がいる。そう远くない未来、彼には家族ができるだろう。素晴らしいことだ。何物にも代えがたい。
             彼に取り戻してもらった仆の心と、そして命は、できる限り彼のために使いたい。彼が想うルティスをユリアと同じ気持ちにさせてはいけない。
             それなのに。
            「ずっと……旅していられたらいいのにな」
             そう考えてしまう自分を抑えられないのだ。これは间违いなく我が尽なのだろう。仆の方こそ、ずっと游んでいたい子供と同じだ。きっと今が充実しすぎているせいだ。
            「……あーあ」
             と、つい零した瞬间―― 「続けようぜ、旅」 心臓が飞び跳ねたかと思った。アヴィンのベッドを见ると、彼はうっすらと目を开き、仆を见ていた。
            「アヴィン、まだ起きて……」
             アヴィンは寝返りを打って、体ごと仆に向き直った。
             迂阔だ。なんだかさっきからこんなことばかりな気がする。狸寝入りができるタイプではないから、偶然なのだろうが――
            「あいつらには何言っても无駄だって、向こうが谛めるまで。年取って、じーさんになっても」
            「……アヴィン」
            「アイメルにもルティスにも、おじさんとおばさんにも、あとシャノンにも、すっげー怒られるだろうけどさ。レミュラスじいさんも怒るかな」
             アヴィンは小さく笑った。
            「でもさ、好きなこと、やりたいだろ。せっかく生きてるんだから。俺も……お前も」
            「…………」
             不覚にも、泣きそうになった。
             何も返せないでいる仆をよそに、あ、とアヴィンが言った。
            「でも、老后は静かなのがいいんだっけ……」
             仆は笑った。声が震えないように、涙が落ちないようにするのに精一杯になりながら。
            「ううん、嘘だよ。旅の方がいいな」
            「そっか」
            「うん……ありがとう、アヴィン」
            「ん」
             今后のことはまだ分からない。考えなければならないこともある。
             でも未来がどうなろうと、この言叶で仆は生きていけると思った。草木に水が染み渡るように、仆の心に彼の言叶が染み渡っていく。
             そんな気がした。


            IP属地:四川7楼2012-12-19 20:04
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              其实我都不知道是不是麦尔相关orz
              总之先扔过来……


              IP属地:四川8楼2012-12-19 20:05
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                @某爱麦尔狂女
                回复2楼。最近见到十年都没见到的好朋友啦,很开心啊,而且他是学日语的,所以就委托她帮我翻译一些看看了,所以一定要给妹纸看啦~~不过人也很忙,所以他会断断续续的发给我的。
                不过人名地名我没叫他翻译,突然发现,只能认识艾文和麦尔的名字,剩下的只有妹纸帮帮忙啦~
                在港口城市经营小酒馆,已经有很多客人光临。老顾客的话,果然是一些船员,但是观光客、游人以及冒险者也很多。
                今夜尤其是这样。明天一早,开往ボルン的船将要出航,在店里吃饭聊天的客人非常多。 虽说如此,也没有太嘈杂,因为这里是非常小的城镇。但是店绝不小。
                夜深了,客人慢慢变少了。我歇了口气拿出玻璃杯,想为自己倒一杯酒,不经意的把视线投向前方。
                从着装就能判断出坐在我面前这个台子有好几对是冒险者,我向其中看着比较好说话的两人搭讪了。
                “兄弟,在干嘛呢?”


                IP属地:重庆9楼2013-05-23 20:02
                收起回复
                  突然地搭话让他们摸不着头脑,很快随意点了一点东西。从刚才就若无其事的一直在观察他们,他们的谈话中「ギルド」这个单词有出现过,我更加确信他们是冒险者。
                  但是并不觉得他们很强壮。坐在我对面左侧的金发男子身材纤细,从他的身材和说话的方式来看,让人感觉是哪户有钱人家的公子。而且感觉是会被女性骚扰的美男子。
                  在他旁边的包着头巾的男子相对来说比较强壮,但是,也比不上一般的船员的体格。不管怎么说,对于主人来说,与朋友一起愉快吃饭的样子,都是感到很高兴的。两人看上去都是让人觉得很爽朗的好青年。
                  “我有听到,你们是ギルド的?”
                  我也曾经向往过当冒险者,所以我也经常这样插话询问。
                  “是这样”
                  “是这样”
                  他们同时做了回答。询问他们的工作内容,主要是击退魔兽的卫士,在デュシス一带跑得非常熟悉了。
                  “啊,真是了不起啊,围绕这一带啊”
                  “是吧,虽然在这里是忙得一团乱,终于明天要乘船回去了啊。这是漫长的时光啊。”戴着头巾的少年用稍显奇怪的语气说道。
                  “アヴィン,我知道你很高兴,只能喝三杯啊。”


                  IP属地:重庆10楼2013-05-23 20:04
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                    “我知道啦,来了酒馆还说这样的话,果然是マイル啊。”
                    “把喝醉了的你丢在这也没关系的话,你想喝多少就喝多少吧。”
                    戴头巾的少年不太大声的“唔”的呻吟了一下。
                    看来金发的叫マイル,戴头巾的叫アヴィン。“アイメル,充满活力的在干啊。”
                    “从信上看是很有活力,但是眼前浮现了妈妈为我操劳的样子。”
                    “哈哈,和我在一起真的很开心吧。”
                    “什么,是恋人吗?”
                    因为听到女生的名字,马上就追问了他。
                    “不是的不是的,是我的妹妹啦。”
                    我猜错了。他向我和他的朋友碎碎念自己可爱的妹妹,喝了第三杯后头一下就垂下去了。
                    “アイメル,兄弟,现在要回去啦。”
                    脸色没有改变啊,但是酒量不行啊。他埋着头沉沉的睡过去了。
                    “哎呀,连三杯都太多了。”
                    金发少年轻轻说着“失败了啊”,将挂在椅子上的自己的大衣披在了睡着了的朋友身上。应该是习惯了做这样的事了吧。
                    “那么,你是マイル君吧”
                    同伴睡着了,他应该就空闲了吧,这样想着我就和他搭上了话。
                    “恩?”
                    他向这边看来,好像是对上了名字了。这么说来,这个名字确实很适合冒险小说主人公,啊,是偶然吧。要当做小说人物的话,也太年轻了。
                    目光相交,我发现他是现在少有的拥有明亮蓝色眼瞳的人。
                    “可以的话,可以和我讲讲旅途中的事情吗?”
                    以上,2楼结束


                    IP属地:重庆11楼2013-05-23 20:11
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