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【转】魔法骑士日本同人小说——Given

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1楼2007-12-26 13:25回复
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    2楼2007-12-26 13:25
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      风が东京タワーに着くと、光と海が先に着いていた。展望台へのエレベータが开き、辺りを见渡す风に、光と海が手を振る。 
      「あ、风ちゃん。」 
      「珍しいわね、风が一番遅いなんて。」 
      「すみません。授业が终わって、先生に呼ばれたもので。」 
       二人の傍に駆け寄ると、风は头を下げた。気にしないで、と光が慌てて付け加えて、そうそう、と海も同意のように颔いた。そして视线を展望台の外に动かす。もう夕日も沈んで、二月の空は暗い。 
      「バレンタインとは言えど、平日だもんね。ああ、早く大学生になりたいな。」 
       そしたら今顷は春休みなのに、とため息をついた海は、高校の制服のままだった。光も风も同様で、そして三人とも手にはそれぞれ纸袋を下げている。 
       すると光が二人に向かって両手を差し出した。そして微笑んで言う。 
      「急ごう。セフィーロなら、まだ夕日が见れるかもしれない。」 
       光の言叶に、海と风が颔いて、そして彼女の手を握った。 

       バレンタイン。その由来が何であれ、日本では女性が男性にチョコを用いて爱の告白をする日となっている。街の色はピンク色に染まり、いたるところでハート型が目につく。当然平日である日が多いのだが、光达は平日でも学校帰りにセフィーロにチョコを届けに行くのが毎年恒例となっていた。 

      「―久しぶりだね、三人とも。」 
       セフィーロについた三人を出迎えたのは、アスコットだった。久しぶり、というのは、その前の周末は三人ともお菓子作りの练习でセフィーロに来なかった为だった。ちゃんと作ってきたわよ、と夸らしげに海が报告し、アスコットが嬉しそうに微笑む。その微笑ましいやり取りを光と风が隣で见て、お互いの颜を见合わせて微笑む。 
      「フウ!」 
       后ろから足音が近づいてきて、风は振り返った。すると廊下をフェリオが駆けて来る。风が嬉しそうに表情を和らげる。 
      「フェリ―。」 
      「―来てくれ。今ならまだ间に合う。」 
       珍しく彼女の言叶を遮って、フェリオが风の手を取って、有无を言わさず踵を返した。目を丸くしている风に、しかし、光と海は惯れた様子で、いってらっしゃい、と手を振った。 
       フェリオは廊下を駆け抜けて、どんどん城の上部へと移动していった。その后を、风が引っ张られるように追う。フェリオがやっと歩调を缓めた时には、风は息を切らしていた。 
      「フェリ…一体…な…。」 
       一つの部屋の前でフェリオが足を止めた时、风はやっと疑问を口にした。しかし日ごろの运动不足がたたって、息が荒く、上手く言叶を発せない。梦中だったらしいフェリオは、それに気付いて、申し訳なさそうに风の背中をさすった。 
      「悪い、フウ。ただ、お前に见せたいものがあって。」 
      「见せたい…もの…?」 
       深呼吸し、风が首を倾げる。フェリオが微笑んで、その部屋の扉を开けた。途端に、风は今まで息が苦しかった事も忘れ、息を呑んだ。思わず、支えてくれるように自分の腕を握っていたフェリオの腕を掴む。 
      「…绮丽…。」 
       飞び込んでくる鲜やかな黄昏。视界は空と海に分かれ、その二つが同时に夕暮れに染まっていた。见事な、夕焼け。


      3楼2007-12-26 13:25
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        「この部屋が一番绮丽に见えるって事に、最近気付いたんだ。」 
         风の反応に満足そうにフェリオが言い、风を部屋の中に促す。风は视线を夕暮れに向けたままで颔き、部屋の中、そして予め开け放たれていた窓を进み、ベランダの栅に手をかける。ここではもう、夕日以外に何もない。 
        「…やっぱり、セフィーロの自然は绮丽ですね。」 
         ほうっ、とため息をついて、风が言う。それからはっと何かに気付いたのか、隣に立って同じように夕暮れを眺めていたフェリオの方を见上げた。「でも気付いたって…この部屋は、客室、ですよね?わざわざ探さないと―。」 
        「わざわざ探したんだよ。」 
         フェリオが彼女の言叶を缲り返して、微笑む。「『バレンタインデー』、だろう?」 
         风が息を呑む。そして、でも、と呟く。目线は、自分の手に下げられた纸袋に移る。彼女が彼の为に作ってきた生チョコ。 
        「いつもは私がお菓子を作ってきて…。」 
        「そう。だから、今年は俺からお前に。」 
         フェリオの腕が伸びて、両手が风の両頬を挟む。彼女の頬が赤いのは夕焼けのせいだろうか。「お前の手作りのお菓子も嬉しいけど、俺はお前が来てくれることが一番嬉しい。」 
         フェリオの唇が、风の额に触れた。そして微笑んだ风に、フェリオがからかうように言う。 
        「余裕だな。初めてこうした时は、お前、表情が固まってたのに。」 
         フェリオの言叶に、え、と风がフェリオを见上げ、目をぱちくりさせた。それから间を置いて、頬を赤く染める。明らかに夕日の色だけではない、その赤さ。风の手が、フェリオの唇が触れた部分に触れる。 
        「そ、そんな、改めて言われると…い、意识してしまいますわ。」 
         そう言ってしどろもどろに俯いた风に、フェリオがくすくすっと笑った。そして彼女の颜を覗き込んで、悪戯っぽく、しかしどこか真剣な口调で言う。 
        「もっと、俺の事を意识して欲しい。」 
         フェリオ、と掠れた声で名前が呟かれる。呟いた唇に、フェリオの唇が触れた。何度か口付けた后、フェリオが呟いた。「…こうするのも、决して当然なんかじゃない。」 
         フェリオが风を好きで、风がフェリオを好き。それを単纯に両思いを呼ぶのは简単だけれど、それは奇迹に近い。ましてや、世界を超えて通じ合ったこの思いは―。 
        「―当然だなんて、思ってませんわ。」 
         フェリオの背中に腕を回して、风が言う。そして彼の胸に身を预けて続けた。「そうじゃなきゃ贵方のためだけにチョコなんて作ってきません。」 
        「…そうだな。」 
         彼女の细い肩を、フェリオは抱きしめる。 
         ―やっぱり分かっていない。― 
         彼女は当たり前のようにセフィーロに来てくれている。それが、フェリオにとってどんなに大事か。どんなに嬉しいことか。 
         セフィーロは意志の世界。异世界からここに来る为には、『セフィーロに行きたい』という愿いがなくては、たとえ『道』があっても来ることは叶わない。だから、彼女はこうして今、彼の腕の中にいるけれど、それは彼女が愿って叶う事。 
         当たり前にできる事ではないんだと、彼女は気付いているだろうか。 
        「来年も―。」 
         声が掠れてる。意识したせいで紧张するのは、风だけではない。「二人きりで夕焼けを见れたらいいな。」 
        「见れますよ。」 
         间髪いれずに风が答える。そして楽しそうに笑った。「来年はケーキに挑戦してみたいですわ。」 
         ―やっぱり。― 
         当たり前のように、彼女は笑った。しかし、来年もこの関系が続いている事を当たり前に思ってくれている事も嬉しくて、フェリオは思わず彼女をきつく抱きしめていた。


        4楼2007-12-26 13:26
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