「わかってるわよ、そんなこと」
「え?わかってる?どして?」
「だって姉さんってものすごく嬉しそうな颜してるんだもん。あの人と一绪にいるとき。私と一绪のときとは考えられないくらい」
「じゃあ、お姉さんは真帆には优しくないんだ」
「ううん、すごく优しい。でも、だから余计に考えちゃうんだ。姉さんが私の前からいなくなっちゃったらどんなに寂しいのかを。姉さんにとっての一番が私じゃなくなったらって……」
真帆の言叶に夕子がうなずき、
「ダイジョブ、ダイジョブ。たとえ何があったって真帆のお姉さんがお姉さんでなくなるわけじゃないわよ」
「そんなことわかってるわよ。わかってるけど………やっぱりさびしいんだもん」
真帆がそう言って膨れるで夕子が隣の结奈を见て、
「全く、真帆も子供だね」
「そうね、でもこれじゃあいつまでたってもお姉さんは妹离れできないわね」
「そだね、可爱そうに、真帆のお姉さんの一生は真帆のお守で终わっちゃうのか」
「うっ」
「それじゃあ本当はこんな事はしちゃあいけないんだろうけど、一つだけ彼とお姉さんの仲を试してみようか?それで二人が両想いって言うのがわかれば真帆はもう二人を尾行するなんていう真似はしない。それでどう?」
「わ、わかった。でもどうするの?」
真帆の言叶に夕子が少し考え込み、隣の友人に知恵を借りる事にする。
「纽绪さん、二人が両想いかどうかを调べるのってどうすればいい?」
「そうね、ちょっと考えるわ。时间を顶戴」
「うん、あ、でも二人が吃茶店でお茶したらその后はもう别れると思うから、それまでに考えないと……」
「吃茶店ね。……でもあの二人の様子を见ていたらどう考えても恋人同士にしか见えないけど」
「う~~ん、それは私も思うんだけど、何かしないと真帆が纳得してくれないような気がして」
「なるほど、白雪さんが纳得すればいいのね」
结奈が少し纳得したようにそう言うと、
「それじゃあ作戦があるわ……」
ゆっくりと自分の考えを二人に话し始めるのであった。
白雪美帆と彼が吃茶店で少し时间を过ごした后、二人が别れて帰途につこうとしたので结奈が
「白雪さん、いいわね。ちゃんと言うのよ」
そう真帆に言うと、真帆が颜を真っ赤にしてしまう。
「や、やっぱり本当に言わないとダメ?」
「别に私はいいけど。でもお姉さんの気持ちを知りたいんでしょ、白雪さんは」
「う、うん」
「ほら、真帆。いつまでもここにいたらお姉さん帰っちゃうよ。まぁ帰ってから闻いてもいいけど」
「今闻くわよ。あ、闻いた后すぐに帰ってくるからここで待っててよ、二人とも」
そう言って真帆が歩き出そうとするので结奈がサッと真帆のしているハチマキを掴み、
「白雪さん、これは外していきなさい」
「えーー、これをしていると気合が入るんだけどなぁ」
真帆が本当に残念そうな表情をするので夕子が苦笑してしまう。
「ダメダメ。これは结奈ちゃんがするんだから」
そう言ってスルリと真帆の头からハチマキを外し、结奈に手渡すと、
「それじゃあいってらっしゃい。私と纽绪さんはここで待ってるから」
手を振って真帆を送り出そうとするので仕方なく真帆がハチマキを外した格好で美帆のところに歩き出す真帆の背中を见ながら、
「纽绪さん、真帆のお姉さんが何て答えるかもうわかってるんでしょ」
仕方なさそうにつぶやくと、结奈がうなずき、夕子の指摘が正しい事を认めるのであった。
「姉さーーん!」
少し大きな声で真帆がそう自分の姉を呼ぶと、真帆の声に気付いて美帆が真帆を见て
「あ、真帆ちゃん。どうしたんですか?あ、そう言えば今日は真帆ちゃんとお付き合いできなくてすいませんでした。どうしても今日は前から入っていた用事がありまして……」
すまなそうに言うと、真帆が首を横に振り、
「ううん、别にいいよ。それよりさぁ、その、あの……ちょっと変な质问なんだけど答えてくれるかな?」
耻ずかしそうにそう言うので美帆がうなずいて、
「ええ、私が答えられる质问でしたら」
真帆に言うと、真帆が自分の髪の色と同じくらい颜を赤くして、
「ね、姉さんは、私の事好き?」
そう寻ねるので、美帆がコクリとうなずき、
「はい、大好きですよ」
迷いなくそう答えるので、真帆が颜を赤くしたままで、
「そ、それは私が妹だから?」
「妹じゃなくても私は真帆ちゃんの事は大好きですよ」
「あ、あはは。で、でも姉さんに好きな人が出来たら私の事なんて好きじゃなくなっちゃうよね」
真帆がちょっと冗谈っぽく言うと、美帆がわずかに首を横に振り、
「いえ、どんな事があっても私は真帆ちゃんの事が大好きですよ」
穏やかな微笑をたたえたままそう美帆が言うので、真帆が完全に参ってしまう。
「……ありがとう、姉さん。私も姉さんの事大好きだよ」
「はい、ふふっ、何だか変ですね。姉妹でこんな事を话すなんて」
「いいじゃん。私と姉さんが仲良し姉妹なんだって言う事がわかったんだから」
「そうですね」
「闻きたいことはそれだけ、ゴメンね、呼び止めちゃって」
そう言って真帆が踵を返して歩き出そうとするので、美帆が呼び止めると、
「ゴメン、友达を待たせてるんだ。今日は遅くなるから母さんに言っておいて」
すまなそうに谢ると、美帆が
「あまり遅くなっちゃいけませんよ」
いつも帰りの遅い妹を少しだけ注意するのであった。
「ただいま」
吃茶店の前で待っていた夕子と结奈にそう帰ってきたことを知らせると、结奈がうなずいて
「ちゃんと闻けたかしら?」
