日本で不登校が増えてきたのは、1955年ごろからである。高度経済成長政策が導入され、経済力が飛躍的に発展した時期である。不登校の原因としては、経済の発展に伴う人口集中、核家族化、学歴至上主義などがある。一方、学校においても、教育課程は過密化し、進学競争が激しくなった。その結果、学校での居場所をなくし不登校になってしまうケースが増えた。さらに、1990年代ごろから不登校が急激に増加した。それは、ゆとり教育路線や情報化社会による学校の価値が低下したと言わないまでも、学校に行かなくても自力で学習し進路を開拓することができると言うことが認識され始めたからだ。