「あなそれ」で注目の鈴木伸之 三代目JSBオーディション落選の過去
ドラマ「あなたのことはそれほど」(TBS)で、波瑠演じるヒロインと禁断の恋に落ちてしまう青年を好演中の鈴木伸之。劇団EXILEに所属する鈴木は、これまで「HiGH&LOW」シリーズなどに出演し着実にキャリアを重ねてきた。そんな鈴木がザテレビジョンCOLORS最新号でロングインタビューに応じ、芸能界入りするきっかけから放送中の「あなそれ」にかける思いなどを明かしている。
鈴木は、2010年にLDHが開催したボーカルバトルオーディションを受験したのをきっかけに俳優としてデビュー。そのオーディションは、三代目J Soul Brothersのボーカリストを選出するためのものだった。
「17歳のときに、ただ漠然と歌を歌いたいと思っていたんです。ずっとやっていた野球をケガでやめたこともあって、これからの自分の将来に目を向け始めていた時期だったんだと思います。ちょうどその時期にLDHが15歳から25歳の男性を対象にした大規模なボーカルオーディションをやるということをニュースで知って、応募しました」。
一次審査は合格したものの、二次審査で落選。「自分の歌の実力では落選しても仕方ないか」と思いながらも、彼はそのとき自分の人生の中で初めての大きな挫折を味わった。しかし、彼の元にかかってきた1本の電話が、その後の人生を大きく変えることになる。「当時、僕は地元(神奈川)の焼肉屋でバイトをしていて。そのバイト終わりに気づいた留守電の電話番号が『03』から始まる番号だったので、東京から電話? 一体誰からだろうって(笑)。その電話はLDHの方からで、もし興味があったらEXPG(養成学校)に通ってみませんか?というお誘いでした。オーディションに落ちた悔しさもあったし、歌を歌いたいという当時の自分の夢に少しでも近づけるチャンスをいただいたのだからと思って、通うことを即決しました」
約半年間、週4ペースで通ったレッスンは、ダンス、歌、演技のどれもが初心者だった彼にとって、ただがむしゃらにやるだけで精一杯だった。その後、‘10年に開催された「劇団EXILEオーディション」での合格を機に、俳優人生がスタートした。
「のちに聞いた話ですが、HIROさんは鈴木に役者をやらせてみたいと、早い段階からおっしゃっていたと知り、とても驚きました。一番最初に出演したドラマは役名もなくて、バスケ部員B役。『あそこに爆弾があります!』というセリフだけでしたね。朝4時に出発して、自分の出番がきた夕方4時過ぎまで、ずっと一人で出番を待っていました。最初のころは監督の『よ~い、スタート!』の合図のどのタイミングで演技を始めていいのか全然分からなくて。毎回『よろしくお願いします!』と言ってから演技を始めていたら、『鈴木くん、カメラが回ってるから挨拶はしなくていいよ!』なんて言われたことも、今となっては懐かしいです(笑)」。