「おお! うおおお! 激しいでござる……! パリル殿がこんなに激しい女性だったとは、知らなかったでござる……!」
「いい加减にしろ、この豚……!」
「ぶほっ!」
――耐えられず、ジークの*を蹴り飞ばしてしまった。
かっこよく目を光らせていたジークが、前にすっ転んで、床に思いっきり颜をぶつける。
実に情けない格好だ。こんな奴が俺の勇者だなんて……。
「気持ち悪いことを言うなって言っただろうが!」
「す、すまないでござる……でも、魔力が注入されると体が自然に热くなってしまって……感じたことをそのまま口走ってしまうでござるよ……」
「なら普通に『うおお! 热い! 燃えるようでござる!』でいいだろうが! パリル殿を感じるとか! 激しい女性だとか! セクハラ発言を混ぜる理由は何なんだよ、このザク!」
「素直な感想を话しただけでござるが……気分を悪くしたのならすまなかったでござる……これからは気をつけるでござる……」
まったく……いつまでも変态だな。
无论、俺も男だった时は性欲も旺盛だったし、女游びもしていた。
世间で言う肉食系だな。
それでも、あいつみたいに気持ち悪いツラをしたことはなかった。
见ているだけで、鸟肌が立つ程に嫌気がさす。
颜は整っているくせに、何であんなに情けないんだ?
イケメンが台无しだ。
〔2〕
ジークとの训练を终え、俺は再び図书馆にこもった。
ジークには気持ち悪いことを言った罚として、夜までトレーニングをさせた。
持久力を向上させる、インターバルトレーニングだ。
いくら勇者とはいえ、持久力はつけられる时につけておいた方がいい。持久力があればある程、ハブの効果も长続きするようだからな。训练しておいて悪いことはないだろう。
问题は、俺の魔力レベルだ。
「今のままだと、ジークのサークル五に入る魔力すら十分に注入出来ないからな……」
二倍圧缩で、サークル二の分量の魔力を作り出せたとしても、サークル二に过ぎないのだ。
圧缩式を通して、ジークのサークル内の空间の四分の三を残しつつ、二倍の魔力を注入出来るメリットは确かに大きい。しかし、それだけだ。
どうする……。ひとまず一サークルに二倍圧缩をかけて、二サークル分のバフをさせ、残り三サークル分はジーク自身の魔力を使って、他のスキルを运用させた方がいいのか?
他の生徒たちは、魔力注入の効率性を活用して、必杀技だの攻撃だのに力を入れているというのに……俺たちはあまりにもみすぼらしい。
――约束したテストの日まで、あと三日しかない……。
悩みが尽きない。
どんなテストになるのか、まだ确実にはわかっていないが、パートナーと呼吸を合わせて、どれだけ强くなれたのかを确かめる可能性が高い。
ここは勇者学园。オーダーとの戦争に备える、一种の士官学校だ。
协力して発动するパワーだけが、强いパートナーとして成长したという证拠になる。
まさか、百メートル走なんかをやらせるつもりではないよな?
何であろうと、肉体能力とパワーに関するテストであることは间违いない。
ジークを、それっぽい勇者として差し出さなければ、パス出来ない内容だろう。
ヒルデガルトは贤い女のようだが、中に蛇が十匹は潜んでいそうな阴険さが见え隠れしている。
きっと、生半可なテストではないはずだ。
もう、どうしようもない。
ここまで来たからには、悩んでも无駄だ。
俺は、再び本に视线を戻した。
ジークと俺が少しでも强くなれる、効率的な方法を探すんだ!
谛めずに食いついていれば、必ず道は开く!
俺は、この世界でも能力を证明してトップに立つ男!
いや、女の仮面をつけた肉食男なのだ!
よし。こうなったからには、ジークが汗水流して顽张っているトレーニング室に行って、仕上げの训练を手伝ってやることにするか!
特训だ、特训!
「その手を退けろ!」
ジークを迎えにトレーニング室に足を运んだ俺は、人が怒りに支配される気分がどんなものなのかを実感した。
トレーニング室には、ジークがいた。
上半身は裸で、ズボンも脱いでいた。
いや、脱がされている。
头を下げて、両手で急所……を隠したまま、怯えた子犬のように震えていた。
隣には男の勇者候补が二人、そして女の勇者候补が一人立っていた。
女の方の颜は、知っている。
以前、トイレで俺に汚物をぶちまけてニヤニヤと笑っていた、クソアマだ。
三人共、楽しそうにヘラヘラと笑いながら、
「おい、お前があのジークガイ・フリードか?」
「マジで惊いた。すげえ痩せたな〜」
「三年の先辈に手出そうとしたんだって? 贵族のお嬢様一人じゃ満足出来なかったんだ?」
「手を退かしてみろよ、缩んでるアソコも见てやるからさ!」
――などと、ジークを马鹿にしている。
奴らの目。
あれは、同じ勇者学园の仲间を见る目ではない。
好きに弄んでいいもの。
いじめてもいいもの。
まるで、玩具を见るような目だ。
その瞬间、俺の体の隅々から、言叶に言い表せない程の不快感と怒りが一気に爆発した。
见ていられない。
俺がやられているような気分だ。
いや、俺がやられるよりもひどい、信じられない程の怒りがこみ上げた。
この俺様の忠実な部下を、好き胜手に愚弄して游ぶなんて……!
ボスの鉄则! 自分の部下に手を出した奴には、必ず制裁を……!
「いい加减にしろ、この豚……!」
「ぶほっ!」
――耐えられず、ジークの*を蹴り飞ばしてしまった。
かっこよく目を光らせていたジークが、前にすっ転んで、床に思いっきり颜をぶつける。
実に情けない格好だ。こんな奴が俺の勇者だなんて……。
「気持ち悪いことを言うなって言っただろうが!」
「す、すまないでござる……でも、魔力が注入されると体が自然に热くなってしまって……感じたことをそのまま口走ってしまうでござるよ……」
「なら普通に『うおお! 热い! 燃えるようでござる!』でいいだろうが! パリル殿を感じるとか! 激しい女性だとか! セクハラ発言を混ぜる理由は何なんだよ、このザク!」
「素直な感想を话しただけでござるが……気分を悪くしたのならすまなかったでござる……これからは気をつけるでござる……」
まったく……いつまでも変态だな。
无论、俺も男だった时は性欲も旺盛だったし、女游びもしていた。
世间で言う肉食系だな。
それでも、あいつみたいに気持ち悪いツラをしたことはなかった。
见ているだけで、鸟肌が立つ程に嫌気がさす。
颜は整っているくせに、何であんなに情けないんだ?
イケメンが台无しだ。
〔2〕
ジークとの训练を终え、俺は再び図书馆にこもった。
ジークには気持ち悪いことを言った罚として、夜までトレーニングをさせた。
持久力を向上させる、インターバルトレーニングだ。
いくら勇者とはいえ、持久力はつけられる时につけておいた方がいい。持久力があればある程、ハブの効果も长続きするようだからな。训练しておいて悪いことはないだろう。
问题は、俺の魔力レベルだ。
「今のままだと、ジークのサークル五に入る魔力すら十分に注入出来ないからな……」
二倍圧缩で、サークル二の分量の魔力を作り出せたとしても、サークル二に过ぎないのだ。
圧缩式を通して、ジークのサークル内の空间の四分の三を残しつつ、二倍の魔力を注入出来るメリットは确かに大きい。しかし、それだけだ。
どうする……。ひとまず一サークルに二倍圧缩をかけて、二サークル分のバフをさせ、残り三サークル分はジーク自身の魔力を使って、他のスキルを运用させた方がいいのか?
他の生徒たちは、魔力注入の効率性を活用して、必杀技だの攻撃だのに力を入れているというのに……俺たちはあまりにもみすぼらしい。
――约束したテストの日まで、あと三日しかない……。
悩みが尽きない。
どんなテストになるのか、まだ确実にはわかっていないが、パートナーと呼吸を合わせて、どれだけ强くなれたのかを确かめる可能性が高い。
ここは勇者学园。オーダーとの戦争に备える、一种の士官学校だ。
协力して発动するパワーだけが、强いパートナーとして成长したという证拠になる。
まさか、百メートル走なんかをやらせるつもりではないよな?
何であろうと、肉体能力とパワーに関するテストであることは间违いない。
ジークを、それっぽい勇者として差し出さなければ、パス出来ない内容だろう。
ヒルデガルトは贤い女のようだが、中に蛇が十匹は潜んでいそうな阴険さが见え隠れしている。
きっと、生半可なテストではないはずだ。
もう、どうしようもない。
ここまで来たからには、悩んでも无駄だ。
俺は、再び本に视线を戻した。
ジークと俺が少しでも强くなれる、効率的な方法を探すんだ!
谛めずに食いついていれば、必ず道は开く!
俺は、この世界でも能力を证明してトップに立つ男!
いや、女の仮面をつけた肉食男なのだ!
よし。こうなったからには、ジークが汗水流して顽张っているトレーニング室に行って、仕上げの训练を手伝ってやることにするか!
特训だ、特训!
「その手を退けろ!」
ジークを迎えにトレーニング室に足を运んだ俺は、人が怒りに支配される気分がどんなものなのかを実感した。
トレーニング室には、ジークがいた。
上半身は裸で、ズボンも脱いでいた。
いや、脱がされている。
头を下げて、両手で急所……を隠したまま、怯えた子犬のように震えていた。
隣には男の勇者候补が二人、そして女の勇者候补が一人立っていた。
女の方の颜は、知っている。
以前、トイレで俺に汚物をぶちまけてニヤニヤと笑っていた、クソアマだ。
三人共、楽しそうにヘラヘラと笑いながら、
「おい、お前があのジークガイ・フリードか?」
「マジで惊いた。すげえ痩せたな〜」
「三年の先辈に手出そうとしたんだって? 贵族のお嬢様一人じゃ満足出来なかったんだ?」
「手を退かしてみろよ、缩んでるアソコも见てやるからさ!」
――などと、ジークを马鹿にしている。
奴らの目。
あれは、同じ勇者学园の仲间を见る目ではない。
好きに弄んでいいもの。
いじめてもいいもの。
まるで、玩具を见るような目だ。
その瞬间、俺の体の隅々から、言叶に言い表せない程の不快感と怒りが一気に爆発した。
见ていられない。
俺がやられているような気分だ。
いや、俺がやられるよりもひどい、信じられない程の怒りがこみ上げた。
この俺様の忠実な部下を、好き胜手に愚弄して游ぶなんて……!
ボスの鉄则! 自分の部下に手を出した奴には、必ず制裁を……!