大人になってからの勉強で、なかなか理解が進まないことの大きな原因の一つが、実は、復習をちゃんとしないことにある。学生時代の勉強は、いやでも復習がカリキュラムの中に織り込まれている(注1)ので、知識が定着しやすくなっている。これに対して、大人になって自分で勉強するときには、意識して復習の機会をつくらないと、一回本を読んだだけで「もうわかった。大丈夫。」と思い込んでしまいがちになるのだ。
脳の特性(注2)として、目や耳から入った情報をいったん溜めておいて、その中から必要のないと思われる情報を自動的に脳の奥底にしまい込んでしまう。では、どこで、「必要な情報」と「無用な情報」をより分けている(注3)のかというと、同じ情報が繰り返し入ってくるかどうかということである。この間隔は1か月と言われており、すなわち、1か月の間で最低二回繰り返して頭に入れることで、「必要な情報」だと脳が認識し(注4)、知識が定着していくのである。逆に言えば、一度頭に入れて覚えたつもりでも、1か月の間に繰り返し情報が入ってこなければ、いずれは「無用な情報」として脳がどこかに片付けてしまうのだ。
この結果、いったん覚えたはずの知識が、しばらくすると記憶の中から掻き消えて(注5)しまったようになり、実際に試験をしてみるとまったく思い出せないということが起こる。そこで、「年をとって記憶力が弱くなった」とか、「できていたはずなのに」と落ち込んでしまうけれど、実際には老化のせいでも何でもなく、単に復習をしていないだけだということが多いのだ。
脳の特性(注2)として、目や耳から入った情報をいったん溜めておいて、その中から必要のないと思われる情報を自動的に脳の奥底にしまい込んでしまう。では、どこで、「必要な情報」と「無用な情報」をより分けている(注3)のかというと、同じ情報が繰り返し入ってくるかどうかということである。この間隔は1か月と言われており、すなわち、1か月の間で最低二回繰り返して頭に入れることで、「必要な情報」だと脳が認識し(注4)、知識が定着していくのである。逆に言えば、一度頭に入れて覚えたつもりでも、1か月の間に繰り返し情報が入ってこなければ、いずれは「無用な情報」として脳がどこかに片付けてしまうのだ。
この結果、いったん覚えたはずの知識が、しばらくすると記憶の中から掻き消えて(注5)しまったようになり、実際に試験をしてみるとまったく思い出せないということが起こる。そこで、「年をとって記憶力が弱くなった」とか、「できていたはずなのに」と落ち込んでしまうけれど、実際には老化のせいでも何でもなく、単に復習をしていないだけだということが多いのだ。